増設用インターフェースカードの選び方
増設可能なインターフェース
パソコンには、外部機器と接続するために様々なインターフェースがはじめから付いていますが、後でインターフェースを増設する事が可能です。主な増設可能なインタフェースは以下の表どおりです。
インターフェイス名 | 使用用途等 |
---|---|
USB | あらゆるパソコン用周辺機器の接続機器に利用され、パソコンには必ずと言っていいほど付いているインターフェースです。USB1.1、USB2.0、USB3.0 の3つの規格があり、後者ほど新しい規格でありデータ転送速度が速いです。 上位規格は、下位互換性を維持しており、例えば USB2.0 規格対応の USB を持つパソコンに、USB3.0 対応の外付け HDD を接続する事が可能です。ただし、この場合データ転送速度が下位の方となりますので、USB2.0 のデータ転送速度となります。 |
IEEE1394 | DV、FireWire、iLink 等とも呼ばれ、主に映像関連の AV 機器との接続に利用されます。昔は、パソコンによく付いていましたが、最近は USB が主流となり、付いてないパソコンの方が圧倒的に多いです。 IEEE1394 には、IEEE1394a と IEEE1394b の規格が存在し、後者の方が新しく、データ転送速度が速いです。今のところ、IEEE1394b は十分に普及しているとは言えず、まだ IEEE1394a に対応するパソコンや、周辺機器が多いです。よって、IEEE1394 と記載されていたら、IEEE1394a の事を意味する場合が多いです。また、IEEE1394a と IEEE1394b の両者には互換性があります。 |
eSATA | 外付け HDD や、外付け光学ドライブ等と接続するために利用されます。USB の規格 USB2.0 よりもデータ転送速度が速いため、USB と共に普及していくと思われましたが、さらに速い USB3.0 が登場した事により、今後はあまり普及していかないと思われます。 |
データ転送速度の違い
USB (ユーエスビー)や IEEE1394 (アイトリプルイー イチサンキュウヨン)、eSATA (イーエスエーティーエー)は、それぞれデータ転送速度が違います。さらに、規格によってデータ転送速度が異なります。
以下は、規格別の転送速度をまとめた表です。転送速度はあくまで理論値であり、実際使用すると、以下の転送速度よりも遅くなります。
種類 | 使用用途等 |
---|---|
USB1.1 | 12 Mbps |
Hi-Speed USB (USB2.0) |
480 Mbps |
USB3.0 | 5 Gbps |
IEEE1394a (S400) | 400 Mbps |
IEEE1394b (S800) | 800 Mbps |
eSATA | 1.5 Gbps |
デスクトップパソコンでは、拡張スロットを使う
デスクトップパソコンにインターフェースを増設する場合は、拡張スロットを利用し、そこに増設用のインターフェースカードを装着します。拡張スロットは、デスクトップパソコンタワー型に付いてます。デスクトップパソコン省スペース型やキューブ型にも拡張スロットがあるモデルがありますが、内部のスペースの狭さにより、増設不可能な場合があります。また、デスクトップパソコン一体型には、まず拡張スロットはありません。
拡張スロットには、幾つか種類がありますが、 たいていの増設用インターフェースカードは、PCI スロットか、PCI Express x1 スロットに挿して使います。両者に互換性はありませんので、選ぶときは増設用インターフェースカードがどちらに対応しているか、またデスクトップパソコンに空いている PCI スロット、または PCI Express x1 スロットがあるのか確認する必要があります。
ノートパソコンでは、PC カード、またはエクスプレスカードを使う
デスクトップパソコンの拡張スロットに挿して使う増設用インターフェースカードを増設できないノートパソコンで、外部インターフェースを付けたい(増やしたい)場合は、PC カードスロット、またはエクスプレスカードスロット用の増設用インターフェースカードを使います。
PC カードとエクスプレスカードとの間には互換性がありませんので、ノートパソコン用の増設用インターフースカードを選ぶときは、PC カード、エクスプレスカードのどちらに対応しているのか、またノートパソコン用の増設用インターフェースカードを使用するノートパソコンには、PC カードスロット、エクスプレスカードスロットのどちらが搭載されているのか、よく確認する必要があります。
PC カードは、主に Type I 、Type II 、Type III の3つの種類がありますが、 たいていの増設用インターフェースカード は、Type II となっています。Type II の PC カードは、Type II 対応の PC カードスロット、Type III 対応の PC カードスロットに挿して使用できますが、Type I 対応の PC カードスロットでは使用できません。
対応するパソコンの機種や、OS に制限がある
約10年前といった古いパソコンによく見られますが、パソコンの機種によっては、 増設用インターフェースカードを増設しても、認識せず動作しない、または認識はしますが、増設用インターフェースカードを通して接続した周辺機器において、エラー等のトラブルが起きる可能性があります。 増設用インターフェースカードの製造メーカーのカタログや、商品紹介ページ等にて、対応していないパソコンモデル(メーカー名と型番)が記載されていますので、 増設用インターフェースカードの購入前に確認しておけば、このようなトラブルを回避できます。
また、増設用インターフェースカード は、Windows と Mac OS の両方に対応していない場合もありますので、この点も確認する必要があります。
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